色の三属性
2023.06.03 色に関する基礎知識
色は私たちの感覚に強い影響を与え、絵画やデザインの世界で重要な役割を果たしています。そこで、色の基礎知識を身につけて、より効果的な表現をするための手がかりを得ましょう。まずは、色の3つの属性と、それぞれの意味を具体的な例を交えて見ていきましょう。
1. 明度(Lightness)
明度は色の明るさや暗さを表します。例えば、以下の図では、同じ彩度と色相に対して、明度が異なる2つの色の違いを示しています。明度が高いほど明るく、明度が低いほど暗くなります。

2. 彩度(Saturation)
彩度は色の鮮やかさや純度を表します。例えば、以下の図では、同じ明度と色相に対して、彩度が異なる2つの色の違いを示しています。彩度が高いほど鮮やかで純粋な色味を持ち、彩度が低いほどくすんだ色合いとなります。

3. 色相(Hue)
色相は色の種類や名前を表し、色彩の識別に重要です。以下の図では、色相環(カラーホイール)におけるさまざまな色相を示します。

色相環は360度の範囲を持ち、赤、青、黄色などの基本的な色相が配置されています。例えば、赤は情熱や力強さを表現し、青は冷静さや安定感を表します。
また、色彩の相対性によって、補色と呼ばれる組み合わせも存在します。補色とは、色相環上で直線上に位置する2つの色相の組み合わせを指します。以下の図では、赤と緑、黄色と紫、青とオレンジが補色の関係にあります。

補色同士を組み合わせることで、対比やコントラストを生み出すことができます。例えば、絵画やデザインにおいて、補色を使用することで作品全体のバランスや視覚的な引き立てを演出することができます。
さらに、色相を暖色と寒色に分けることもあります。暖色は赤やオレンジなど、温かみや活気を感じる色相であり、寒色は青や紫など、冷たさや落ち着きを感じる色相です。以下の図は、暖色と寒色を示しています。

暖色と寒色を組み合わせることで、作品やデザインに対比やバランスを生み出すことができます。暖色と寒色の対比を活用することで、作品に深みやダイナミズムを与えることができます。
このように、色の三属性(明度、彩度、色相)とその具体的な例を理解することで、より豊かな表現が可能となります。色相の使い方や補色、暖色と寒色の使い分けによって、作品やデザインに特定の雰囲気や感情を与えることができます。