彫刻 Sculpture
彫刻は、粘土のように自由に着けたり取ったりできる可塑材を使って作品を作り上げ、石膏などで型を取るモデリングと、石や木などのような塊りを彫って作品を作り上げるカービングに分類されます。
彫刻はレリーフのような絵画的な要素のあるものを除けば、360度全ての部分を表現するのでデッサン力、表現力が必要不可欠といえるでしょう。
- 塑像
- 木彫
- フィギア造形
塑像の道具
彫塑ベラ
表面の形を整えたり、細かい部分を造る時に使います。彫塑ではほとんどの場合彫塑ベラを使います。
大きさや形に違いがあり、鉄製のものや、木製のものがあります。
また、くぼみや丸みの表現などには家庭用のスプーンなどを使う場合もあります。
鉄製ベラ
木製ベラ
スプーン
心棒
心棒とは粘土をつけていく骨組みのことです。材木や番線に粘土が落ちないようにシロナワを巻きつけて作ります。
この段階で作品の大きさや、構図(フォルム)などを意識して作ります。
心棒 心棒 心棒 心棒
粘土
土粘土、油粘土、テラコッタなどがあります。一般的には土粘土で原型を造り、石膏で型を取る方法がとられています。
石膏
粘土などで造った作品を型取りする粉で、水に溶かして乾燥すると固まります。
石膏取りはまず、粘土で造った作品の表面の形を凹状に型取り、乾燥して固まった型に石膏と補強剤を入れて原型と同じ形を取ります。それぞれ雌型・雄型といいます。
作品となるのは雄型の段階で樹脂を使用したり、石膏に着色したりして作品を仕上げます。
木彫の道具
のみ
金属製の刃、木製の柄、柄の尻に付属したかつら(ハンマーで打撃するための金属製の部分)から成っています。 刃の先端の穂先と呼ばれる部分を木材に宛てがい、かつらをハンマーで叩くことにより木材に対して打撃を伝え、切削を行います。
やすり
鉄製のものから紙製のものまで、目の粗さが違うものを作業工程によって使い分けます。
彫刻刀
彫刻刀は刃の形が違うものが数種類あります。それぞれ用途に合わせて使い分けます。
- 丸刀広い所を彫る時や深くえぐる時に使用します
- 平刀主に広い所や平らにする時に使用します
- 三角刀主に細かい所や、細い所を彫るときに使用します
- 切出し刀線を残すときや境界を際立たせる時に使用します
フィギア造形の道具
粘土
フィギア造形は、乾燥することで硬化する「石粉粘土」や加熱することで硬化する「スカルピー」を使用して原型を制作します。
スパチュラ
専用のヘラ「スパチュラ」を使用して成型や細工をします。
フィギア造形は細かい作業が多いため、様々な形のヘラが複数必要になります。
やすり
原型や型どり後の作品を成型したり磨く際に使用します。「石粉粘土」は硬化後に加工することが多いため多くの種類をそろえておくと良いでしょう。
パテ
粘土では作り切れない細部の造形や、キズ、くぼみなどの修復に使用します。エポキシパテ、ポリエステルパテ、液状パテなど様々な種類があります。
シリコン・樹脂
シリコンを使い原型から凹型(雌型)を取り、その型に樹脂などを流し入れて硬化させ凸型(雄型)を取ります。
エアブラシ・塗料
完成した作品にエアブラシを使って塗装します。刷毛で手塗りをする場合もあります。