調子を入れよう
2023.05.04 鉛筆デッサン
鉛筆デッサンにおいて、調子を入れるとは、描いたモチーフに立体感や質感、陰影を表現することです。調子を入れることで、描いたモチーフがよりリアルに、立体的に見えるようになります。
調子を入れる際には、以下のような手順があります。
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影を描く まずは、モチーフが置かれている環境に応じて、モチーフの周りに陰影を描きます。陰影は、光がモチーフに当たらない部分や、モチーフの裏側などに生じる暗い部分を表現します。
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濃淡をつける 次に、モチーフの濃淡をつけます。濃淡は、モチーフにある影や光の当たり具合によって変わる、明暗の度合いを表現したものです。鉛筆を使って、薄い線から濃い線までのグラデーションをつけることで、濃淡を表現します。
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質感を表現する モチーフが持つ質感に応じて、細かい線やドットなどを使って質感を表現します。例えば、鉛筆で描いた木材の表面には、木目模様を描いたり、光沢のある表面には白い反射を描いたりすることで、質感を表現します。
以上が、鉛筆デッサンにおける調子を入れる手順です。正確な形をとった後に、陰影や濃淡、質感などを丁寧に表現していくことで、よりリアルで立体的なデッサンを描くことができます。
調子を入れるコツ
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調子を入れる際は、細かい部分まで注意深く観察することが大切です。モチーフが持つ質感や、光の反射具合、陰影の位置や濃淡の変化など、細かいディテールに目をこらすようにしましょう。
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レイヤーを重ねる 鉛筆デッサンにおいて、調子を入れる際は薄く始め、徐々に濃くしていくことが効果的です。一度に濃い線を描いてしまうと修正が難しくなってしまいますが、レイヤーを重ねることで修正がしやすくなります。
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起伏を意識する モチーフが持つ起伏や凹凸を意識して描くことで、立体感を表現することができます。陰影や濃淡、質感なども、起伏に応じて表現するようにしましょう。
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比率を確認する 調子を入れる際は、モチーフの比率を確認しながら描くことが大切です。例えば、瓶を描いている場合は、瓶口の大きさや位置、瓶底の形状などを正確に描くことで、リアルな瓶を描くことができます。
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実物を参考にする デッサンを描く際は、実物を参考にすることでよりリアルな描写が可能になります。実物を見ながら、光の反射具合や質感などを確認しながら描くようにしましょう。
以上が、鉛筆デッサンにおける調子を入れる際のコツです。実践しながら、自分なりの描き方を見つけていくと良いでしょう。
調子を入れる注意点
鉛筆デッサンにおいて、調子を入れる際に注意すべき点をいくつか紹介します。
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描きすぎない 調子を入れる際は、あくまでもモチーフが持つ質感や光の反射具合、陰影の位置や濃淡の変化などを表現することが目的です。描きすぎてしまうと、過剰な調子が入り、違和感を生じることがあります。適度なバランスを保ちながら描くようにしましょう。
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適切な硬度の鉛筆を選ぶ 調子を入れる際は、適切な硬度の鉛筆を選ぶことが大切です。軟らかすぎる鉛筆を使うと、過剰な濃さが出てしまうため、硬めの鉛筆を選ぶと調子を自然に表現できます。
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全体を見る 調子を入れる際は、細かい部分にこだわりすぎず、全体を見ながら描くようにしましょう。細部に執着しすぎると、全体のバランスが崩れてしまうことがあります。
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濃淡のバランスを保つ 調子を入れる際には、濃淡のバランスを保つことが重要です。濃い部分と薄い部分のバランスを考えながら描くことで、モチーフの立体感を表現することができます。
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筆圧を調節する 鉛筆デッサンにおいては、筆圧を調節することが大切です。筆圧を強くかけすぎると、調子が入りすぎてしまい、違和感が生じることがあります。適度な筆圧で描くように心がけましょう。