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日記・エッセイ・コラム2008.11.12
学問の木
昨日、備前市にある国宝閑谷学校のライトアップを見に行って来ました。 私は夜7時30頃に到着しましたが、この日が今年一番の見頃ということもあって、奈良や大阪など関西方面からの観光客の方々が大勢お越しになっていました。 もちろん手には一眼レフのカメラ。色々と場所を移動しながら、とっておきの一枚をねらってシャッターを切っていらっしゃいました。 遠方からでも来て見たい思うのもそのはず。 閑谷学校で一番の見所である一対の楷の木。この楷の木が一度に紅葉することは珍しいそうですが、今年は鮮やかに色づいていました。
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あまりの美しさに圧倒され、しばらく見入ってしまいました。 この楷の木は、大正4年、農商務省林業試験場の初代場長であった白沢保美博士が、中国・曲阜の孔子の墓所から種を採取し、その後、日本国内の孔子や儒学にゆかりのある学校に配ったものの中の2本だそうです。 そのことから、この楷の木は閑谷学校で、孔子にちなみ『学問の木』と呼ばれています。 この時期、色づいてはらはらと落ちる葉っぱが、地面に落ちる前にうまく手で受け止め、それを押し花にしてしおりとして使うと学問が上達するといわれているそうです。 残念ながら私は取ることが出来ませんでしたが、この楷の木に心が洗われました。 日本の四季は世界に誇れる素晴らしいものですね。自然が生み出す美にかなうものは無いのかもしれません。